令和5年度の主な活動
■2024年問題を中心に、自由民主党滋賀県議会議員団代表の議員との懇談会(意見交換会)を開催
滋賀県トラック協会及び滋賀県トラック運送事業政治連盟では、甲斐切会長をはじめ執行部出席のもと、令和5年5月30日(火)、琵琶湖ホテルにおいて、自由民主党滋賀県議会議員団を代表して川島隆二議員、奥村芳正議員、目片信悟議員の3名と2024年問題を中心に懇談会(意見交換会)を行いました。
冒頭、甲斐切会長は、2024年4月からトラックドライバーの年間時間外労働960時間上限規制や、改善基準告示の改正により、労働時間が短くなることで輸送能力が不足し、モノが運べなくなることが懸念されており、毎日、物量の3割の積み残しが発生すると言われている。この問題を回避し、ライフラインとしての物流を維持するためには、荷主企業に対し、標準的な運賃の確保、燃料サーチャージによる燃料コスト上昇分の価格転嫁、荷待ち・待機時間の削減、手荷役作業の削減、リードタイムの延長、再配達の削減など、労働環境の改善と適正な運賃・料金収受が必要であると述べられ、滋賀県の荷主企業団体に対し働きかけを要請した。
続いて、各副会長から、台風・大雪時等の運行、荷主の要請による荷役作業での労働災害の増加、荷主の物流子会社や業界の多重構造、高速道路の深夜割引前提の日本の物流コストや料金制度の問題点等々について発言され理解を求めた。
これらの発言をきっかけに、3名の議員や執行部から様々な発言があり、議員からは自民党滋賀県議会議員団として、国に対しこの要望を上げたいので、荷主団体だけでなく国にも働きかけをするように要望書の文言の追加を求められた。
また、議員から、可能であれば業界の実情を知るためにもトラックの助手席に乗り、長距離運行を体験し、ドライバーの生の声も聞きながら、要望の裏付けとし、今後の活動に活かしていきたいとの発言もいただいた。
■令和6年度国・県予算編成に対する要望を実施
滋賀県トラック協会及び滋賀県トラック運送事業政治連盟では、甲斐切会長をはじめ執行部出席のもと、令和5年6月16日(金)午後、滋賀県庁において、自由民主党滋賀県議会議員団に対し、令和6年度国・県予算編成に対する要望を行った。
冒頭、甲斐切会長は、昨年度の燃料高騰対策支援金のご協力についてのお礼を述べられ、平成30年の改正貨物自動車運送事業法の荷主対策の深度化、標準的な運賃の制度の期限付きの法律が当分の間に変更となるが、新型コロナウイルス感染症の影響もようやく収まってきたが、今も続くロシアによるウクライナ侵攻の影響を受けたまま、物価高騰、2024年問題等々、我々物流業界は非常に厳しい状態が続いている。
我々業界はなかなか適正な運賃・料金の収受や労働環境の改善が出来ないこの状況下で、何とか荷主と対等な立場になれるように、国及び滋賀県経済団体への働きかけをお願いしたい、と述べ、労働時間短縮に繋がる幹線道路の整備及び市町の道路網整備促進、引続いての運輸事業振興助成補助金(交付金)の適切な交付について要望を行った。
また、松田副会長からは、深夜割などの高速道路の通行料金制度の問題、併せて高速道路のSA・PA、特に県内では大津SA、草津PAの大型車両の駐車場不足の問題に触れ、2024年問題への対応について理解を求めた。
出席議員からは、物流業界の2024年問題は6月の県議会にも出ている。早速、国にも要望し、荷主企業団体にも要請していきたい。運輸事業振興助成補助金(交付金)の適切な交付については引き続き行っていきたい、と発言された。
■令和5年度「議員懇談会」を開催
滋賀県トラック運送事業政治連盟では、令和5年12月10日(日)ホテルエミオン京都において、滋賀県選出の国会議員との懇談会を開催致しました。
当日は、大岡敏孝衆議院議員、上野賢一郎衆議院議員、武村展英衆議院議員、小寺裕雄衆議院議員、小鑓隆史参議院議員の5名が出席。当連盟からは、甲斐切会長をはじめ執行部が出席しました。
冒頭、甲斐切会長からは「2024年問題、人材不足、燃料価格の高止まりが続き、標準的な運賃だけでなく荷待ち時間や荷役作業料、燃料サーチャージ等も荷主から収受できない状況であることを説明。燃料油価格激変緩和補助の継続、2024年問題解決に向けた取組(物流革新緊急パッケージ)の推進等について要望を行った。
続いて、松田副会長から、今年10月から大型車の車輪脱落事故については罰則が新たに設けられた。2010年4月からの新車製造分でタイヤのネジのJIS規格からISO規格に変更され、10年前から徐々に車輪脱落事故が増え、ここ4年前から100件を超え、現在も増え続けている。2010年から車両の買換えがほぼ終わり、これからもこの事故件数が高いまま推移する可能性が高いと述べ、対応について小鑓国交大臣政務官に意見を求められた。
小鑓議員は車輪脱落事故の対策についてはデータを見たうえで検討したいと述べられ、松田副会長は全ト協にも強力に申出していきたいと発言された。
続いて、車輪脱落事故増加、2024年問題、標準的な運賃、荷待ち・作業料、トラックGメン、業界の多重構造、送料無料表示、燃料サーチャージ、人材不足等について意見交換が行われた。
最後に、松田副会長から、本日は業界の問題点についてご理解いただいたと思う。今後も引続いての意見交換・情報交換をお願いし閉会となった。