物流業界の仕組みについて見ていきましょう!
「モノあるところに物流あり」と言われるように、荷物を「出す人」と「受け取る人」が存在する限り、物流会社は機能します。
物流会社が活躍するフィールドはとても幅広く、例えば「個人宅への配送」も、「大型船舶いっぱいの貨物輸送」も、「はがき一枚の保管」も、「数億円単位の大型工業装置の保管」もすべて「物流」です。
このように幅広い範囲で用いられている「物流」ですが、その仕組みは一体どうなっているのでしょうか?
前述のように物流とは、「保管」「荷役」「流通加工」「包装」「輸送(配送)」「情報」から成り立っています。
工程を一つずつ見ていきましょう。
- 保管
- 運んだ荷物をいったん保管しておく業務です。
先述のように「輸送時期の調整」も物流会社の仕事範囲なので、届ける時期の調整が完了するまで、荷物を厳重に保管しておく必要があります。
また、食品などを扱う場合は、冷凍保存するなどして品質を高い状態で保つことも求められます。
送り先別にまとめるなどの「輸送調整」を行うのもこの保管業務にあたります。
- 荷役
- 輸送機関からの荷物の積み下ろし、倉庫への入出庫などを取り扱う業務です。
また、輸出入品等の通関手続きも荷役の業務に含まれます。
引越し業者が車両に家電製品を積み込むところをイメージしていただくと、理解しやすいと思います。
- 流通加工
- 送り主からの委託を受け、物流センターあるいは倉庫でラベル貼り、値札づけ、ないしは商品のセット組みなどを行う業務です。
加工業務が非常に多い場合、センター内の一部を工場化することで指定日時に間に合うようにしている例も見受けられます。
このように、物流には製品加工の機能も含まれるのです。
- 包装
- 精密機器や陶器などわずかな傷が品質に大きく影響する荷物は、梱包材や包装材で包むことで保護しなければいけません。
この業務を包装と呼びます。
近年では、環境汚染対策のためリサイクルできる包装材を用いたり、繰り返し使える容器を採用するなどの工夫がとられています。
- 輸送
- 自動車、鉄道、船舶、航空機などの輸送期間を使って「モノを運ぶ」業務を指します。
まさに物流の表舞台であり、皆さんが最もイメージしやすい段階なのではないでしょうか?
近年では環境負荷低減(CSR対策)のために、最も燃料効率が高い輸送手段を選ぶことや、アイドリングストップを採用するなどの工夫をとっています。
- 情報管理
- コンピューターや通信回線を使うことによって、「輸送中の荷物がどこにあるか」をトレースしたり、経路・温度・湿度などの輸送状況を確認・記録する業務のことを指します。
これらの輸送記録は日々蓄積されており、そのデータはより効率的な輸送経路や輸送環境の策定に役立てられています。
物流会社は上記の工程の一部分あるいはすべてを請け負うことで、日々、顧客の要望に応えているのですね~!